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「教える」をデザインする
2008/09/14 Sun
インストラクショナルデザインについて、改めて学び直しました。 インストラクショナルデザインとは、教育や学習の効果を高める為の方法論です。 教材を作ったり、授業を設計する際にとても有効です。
■講座設計の流れ
1.準備段階:誰に何をどこまで教えるか、基本的なスペックを決める。
2.開発段階:何を使ってどのように教え、どのように評価するかをきめ、教材を準備する。
3.実施段階:講座を実施する。
4.改善段階:成果を測定、評価し、それに基づいて改善する。
■何を教えるのか明確にする
講座を通して引きだしたい行動(=標的行動)を明確にする。
[標的行動]=[エキスパートの行動]-[学び手の現在の行動]
エキスパートと学び手の行動のギャップを、細かく分解し、標的行動を明確にしていく。抽象的な表現は、なるべく具体的な言葉に落とし込む。
また、なぜそれを学ぶ必要があるのか、意義も明確にしておく。
■講座のゴール
講座のゴール=理解×技能×実行
理解:標的行動について理解する。
技能:標的行動が出来るようになる。
実行:標的行動を講座後も行うようになる。
■学び手を知る
学び手について出来る限り把握しておく。 ・年齢 ・性別
・職業
・学歴や職歴
・参加の理由や目的
・学ぶ内容に関する興味や関心
・/学ぶ内容以外のことに関する興味や関心
・基礎的な学力(読み書き、計算、コミュニケーションスキル等)
・パソコンやメール、ネットの利用に関するスキル
・特別な支援や配慮の必要性(障害など)
・何人くらいいるか?
・既にどんなことを学習しているか
・まだどんなことを学習していないか
※事前にわからないことが多いので、事前アンケートや事前テストを実施すると良い。
■事後テストを先に作る
事後テストを先に作ってしまうことで、
・何をどこからどこまで教えるか(範囲) ・どうすればうまくいったことになるか(成功の基準)
を明確にする。
■標的行動を見せて、やらせて、確認させる
わかりやすく教えるためには、標的行動を、
(1)説明する/見せる: 「何を」「どこまで」「なぜ」「どのように」を説明し、お手本を示す。
(2)行動させる/練習させる: 実際にやってもらい、フィードバックする。 (3)習得を確認させる: 学べたかどうかを確認させる。
■標的行動を引き出し、すぐに強化する
講座では、意味のない行動ではなく、標的行動を意識的に引き出す。
(板書をノートに写すことは、標的行動ではない)
引き出せた標的行動を強化する為には、
(1)鉄は熱いうちに打て!: うまくいったら60秒以内に褒める
(2)もったいぶらずに大盤振る舞い!: スモールステップでどんどん成功させて、褒める
(3)正誤の確認を使おう: 褒めるだけでなく正誤を確認するだけでも強化は起こる
■正答/誤答を教える
正答を教えることに抵抗がある人がいるが、
思考力を伸ばす為にも必要な情報や手順はきちんと与えてあげるべき。
正答に添えて、誤答(=何をすべきではないか)もセットで示してあげる。
■学び手の視点に立つ
(1)教えるのではなく、学ばせる。 「教える」ことではなく、学習者が「学ぶ」ところまでに責任を持つ。
(2)学び手は常に正しい。
うまくいかない時に、学び手のせいにしない。
×「こいつらやる気がなさすぎ」
×「この子には適性がない」
例えば学び手が宿題をやってこない場合、その背景にはそれなりの理由がある。
学び手を責めず、宿題に関するインストラクションを改善しなくてはいけない。
(3)個人差に配慮する
学び手が異なれば、知識や技能、学習進度、動機に個人差があることに配慮する。
バラツキに対処できるよう、事前に対策を立てておく。
■「わかりましたか?」と聞かない
「わかりましたか?」は教え手の禁じ手のひとつ。
なぜなら、わかっていない人はわかっているかわかっていないかもわかっていないことが多いし、最悪の場合には、わかっていないのにわかっていると思っているからだ。学び手の「わかりました」に安心してはいけない。 新しい概念を「わかった」とみなすには...、
・その定義を言えるようになる(丸暗記でOK)
・その定義を自分の言葉で言い換えられるようになる。
・その定義にあてはまる例を例外を区別できるようになる。
・その定義の例を自分で考えられるようになる。
このように具体的に定義すれば、学び手がどこで躓いているかがわかる。
■改善に役立つ評価をする
評価は三段階で行う。
(1)開発評価:
テストユーザー(1人)に対して「事前テスト→講座実施→事後テスト→改善」を繰り返す。
(2)性能評価:
テストユーザー(本番と同条件)に対して「事前テスト→講座実施→事後テスト→改善」を繰り返す。
(3)実地評価:
講座本番実施後も、評価をし、改善していく。
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